ことば

 不随

詩が わたしの かわりに 毎日 死んでくれ る から わたし 毎日 すまなくて 一生懸命 生きなくちゃっ っ また 斧 バスタブに つきたてちゃっ タ ダダ 手遊びするため 考えたよ 看板 いい感じに 傾くように ネジ まわした ああ これで 大丈夫だね 死んだ詩の …

きのうは 川尻の試合で 意味もなく ちょっと泣く なんだか よくわからない 夜中 彼氏に 起こされて テレビを見ると 北岡が 坂口と 試合をしていた 入場は もう終わっていた 試合も すぐ終わって 「いっぱいお客さんが来てくれて泣きそうなくらいうれしいです…

 天 野

排気口から 関節が 際限なく ふってくる せかい という球体に つめこまれている 幾億の からだ ジャングルジム ねじくれている 星屑が 目を突き刺す ひっ欠けたまま ぶつかりあう 空 それは感情ではありません 傾き です きみが でかい 円を (たいようやら …

 ピナ

感傷に塗りつぶされる前に 音楽をとめて 出かけていかなきゃならない むこうがわにみえる 腕組みするひとたちの 服の一部ひっぱって 破いて 破いて 皮膚のかけら のみこむ 破れないならば ここまで ひきずってくるんだ 一度も聞いたことのない 罵倒なら ひろ…

 イタイ/ロール

ほんとうのことをいうのがこわいのねひととまじわることがこわいのねそのくせみんなひとにやってもらおうっていうのねためしてるんだわいやなこ ね ! お父さんはいいましたじりじりと お母さんを かなしませるのは よくないひとの顔 ずっと うかがって こそ…

 ろんぼ

セシルちゃんで いったり シェリーちゃんで いったり した から だれにも 忘れさられて よごれを なめとる それは 他人だけれど そうじゃない 関係ないけれど こうじゃない 道路工事が行われているのです ヒョウタンツギを 踝から 抜きました 痛かったね 1…

 半身

まるで 極寒の地の ような サウンドスケープ! とか 言ってんじゃねえぞ 居心地悪く 汗をかいて 踊る だれにも 会いたくない なまえを 呼びたくない ことばを なげる術を なくしたところで 肩を ぶつけたら 骨が みえない火花 あげる コォォォォォォォオ (…

 ポエムだけ

ああ! そんなにあたたかいスープ! のどにながしこんで 凍る あたしのことばは なぐることしか しらないの やめた やめたって 言ってね またなぐるのね 拳をさ 自分にむけたら 肘がね 人にあたるのね とっても 狭いとこに つれてってから なぐるから 拳をさ…

スラムから でてきたみたいな顔で わたしの前に 座るのはやめてください 秋葉原のことなら なんだってわかる 給料がともなわない 鬼のような知識で エクスタシー だれのことも好きじゃない とか ぜんぜん楽しくない とか ほんとうはダメなんだよ とかさあ そ…

 Ra Ru

きみを泣かす音楽はぜんぶ滅べ きみを裸にする音楽だけ生き残ればいい あーあ かっこいいこととか かわいらしいこととか ほんとうのこととか みんなのこととか 言おうとする やつは 全員死ねよ 自殺 しなきゃあ そうとは わからないようにね おじいちゃんの…

 そんなこともあったねえってウソ

餓えがリアルってわけじゃないのに うえー 欠落しているなあ なにがかというと ゆびでころがす心臓 潰されるって信じるこころ 抜け落ちている 体感が 体幹も ああ 先端だけが 敏感だって 意味ない あ ひとのしぐさを まねする はっせいのしかた ふるえる ひ…

 つゥ

イノセントをみせつける触手がテレビから生えている このようなことば あのようなことば テレビの心臓に耳をつけてその音で死になさいよ あのようなからだ このようなからだ 花瓶がただ割れ だれもが腕を切らなかった 鼓膜がふるえ 水が床をうち はねあがっ…

 stolen

身にあまる 愛を みずぶくれの なか ゆらしているから 電車で のりあわせた ひとが きっとわるい夢を みる はじまるよ ひどいことが だから わらおう おかあさん も おとうさん も いない 出会うはずの 恋人は とっくに 野垂れ死んで いて 虫しか それをしら…

 subtle

からだであることが もうずっとさびしくて 胸が鐘のように 鳴って割れたかと 思ったのだけれど いちめんの肌色しか みえない だれかが わたしのこと おもいだして ぼんやりしている (痛い) わたしは きみのこと おもいだして ぼんやりしている (痛い) わ…

 SQ

誰の 気も 狂わせられない のは わたしの 気が 狂わないからだ ムカつく こんなのは いやだ 必要であれば あるほど 絶望的に つまらなくなる なぜ つまらないことに 耐えられないのでしょう どうして きれいか きたないか とか かわいいか かわいくないか と…

 辮髪について

野蛮 を 思い出して ほっこりする 帰り道には どこからか お風呂のにおい くしゃみが でる おとこの あたまは みんな太陽 もしかしたら 卵 だから ふちどってよ みんな からだのなかには 水平線が あるよ 溢れずに 滲む おんなの おっぱいが みんな太陽なの…

 スキン

肉であることを忘れて骨であるようにふるまう 動物であることを忘れて機械であるようにふるまう 人であることを忘れて都市のようにふるまう そういうことをどれだけ徹底的にヤレるのか というレースから脱落して わたしたちは 今日も違う国のラップを聞く ド…

 借り物

寒い国 や 暑い国 などが 世界にはあって 軍隊 や サマースクール などが 国にはあって 初恋や 水あそび などが 行われて 地べたに座って 氷砂糖をかじったり ソーダを飲んだり している ひとたちが います 人間は模様が好き 例にもれず わたしも模様が好き…

 おつかい

すげえ肩を もっているから ボールを 投げるよ いまから ほら 投げるから みんな だれひとり もらさず みんな見ろよ その ひととき 線でない 線だけ あるから みんな見ろよ ほら ボールが とんでいく とんでいく 雨の中を まったくさあどうしたらいいんだよ…

 GW

棒立ちセンチメンタル もうゆっくりと流れてくる 桃をっ待ったりっしませんっ 死にたいくらいの晴れた空 漫画みたいなプールサイド 流れ込んでこない生死 しらない人たちに怯えながら踊る 息が楽器から音になって飛び出してくる 空気のめぐり 電車のたてる音…

 サマータイム

大切な ひとり息子や ひとり娘が 路上に 打ちすてられている もちろん レイプの後で それが 政治だから ラの音ではじまる 骨をかかえて 演説をしにいく 怖いです 女の子のことが 怖いです 男の子のことは 嫌いです 大人が だって 感じるんだもの 触ると びく…

 健診(個人情報保護法違反)

ごめんなさい おじいちゃん わたしは あなたの 初恋のことも 背中の汗のにおいも 舌の動きも しらないけれど どうぞ 手をつないで 洞窟へ 戦争に ながれる歌を 聞きながら スカートの 裾ひきづり 今日は良い日だ 反響 美人に会えた! 目やにを 指のはらで と…

 紛走

血は 空間の中で 混ぜ合わされても なんの 意味も ないってこと そろそろ わたしたち 気づかなきゃならないな 代用品を 全部 窓から投げ捨てて それでも 絶望からは ほど遠い 循環が 切り替わった しゅんかんから 簡単に 消費をしているんだ 風景 ネオン 物…

 みなと みらい

ずっと続く白い道の下に うずめられている わたしたちの裸 ポピー 噴水の水が かかる 手をつなごう 手はないけど キスしよう くちびるは ないけど 恋をしよう 呼吸は できないけれど わたしたちの裸の うえを 服だけが やせ細りながら 歩いていく 空からは …

 日記

雨が甘い 声を出し続けていると ことばが重くって 黙ってしまう だまりたくなんか! ないのに! からだの 表面と 内側の 温度の 差が 大きくなっていくよ それが セックスとか ダンスとかだ だから ぶるぶると する 局部が どこの局部かは それぞれの 個性の…

 ろんどんばし

神に さまをつけないと それだけで なんだか 気持ちがいい ええと、それはゼリーみたいなものです、透明で、形はなく、、、、 触ることができません、ほんとうは、だれにも、 わたしは、わたしからも、避けられているので、愛の、 欲情、肉を、ちぎっては、…

 感情のために詩をつかっちゃいけませんとのこと

詩は 赤ちゃんの 泣き声と 同じなので どうということもない 迷惑そうな顔をする ひともいれば ちょっと かわいいじゃねえか と思って 微笑みかけてくれる ひともいるでしょう 電車の中で テツガク は ドウシテ わたしたちが イキヅライ のか を イッショウ…

 レスポンス

それはなんなの? と聞かれれば それは からだなのです わたしの よくわかっていない からだなのです 宇宙の果てで 駆動しています スコールがあって 腐ったところも ありますけど たぶん どこが腐っているか よくわからないのです そうして それはなんなの…

だれも 殴ってくれないので ひとりぽっち だれにも 殴らせないように しているから ひとりぽっち ほんの ちょっとの 痛みで いいのに 逃げをうつ こわいなあ わたしの ひるがえりが なんの脈も もっていないのじゃ ないかと こわい からだが わたしに 愛想を…

 DREAM

今成が山本(篤)に勝ったとき あたしは 胸の中の 千億の手に オープンフィンガーグローブを はめて ぐるぐるぐるぐると まわす いち にい さん ゴー! おかしいね? と言う KIDを 殴りつけている ああ タトゥーが目にしみる 思い出す 校庭の砂まみれの血…