SO(S)


ああ
ふれる
ふれる
ふれるな
わたしたちはいつも
わけわからないまま
ひとのはなしばかりしている
わけわからないまま
ひとのはなしばかりきいている
わけわからないまま
ひとを おどる
ひとを なぐる
ひとを だまる
な あ
ふれる
なんどでも
おもいだすことが
まちがいでも
なんどでも
おもいだすことが
あって
ああ


どうして音楽なんかを聴いているのかなあ
ヤバく怖い他人がつくった
音楽なんかで
踊っているのかなあ
爪をしまいこんだ手で
目の前の膝をたたく
ひとつ指だけたてて
つきでた骨ぜんぶたたく
ここにいる
みんな 他人
だから 踊る
ここにいる
みんな わたし
だから 止まる
あそこの ひと
あかり おと
くさ かぜ ずっと
みて だから 踊る


くれよ
いのち
くれよ
くれよ
こえ
ぜんぶ
ここに
おいて
いけよ
くれよ
はじく
ゆび
くれよ
たたく
あし
くれよ
いのち


空気を
よけいに
吸い込むように
上を向くのに
どうして
にんげんのこと
こんなにも
ほしいのかな
ヤバく怖い
他人のこと
ヤバく餓える
わたしのこと
どうして
こんなにも
ほしい
にんげんのことが
しんだ
しんだ
踊る
いきた
いきた
止まる
残念
また
いきた

おいていけよ
声だけは
じっと
していられない
わたしも
他人
このわたしも
あのわたしも
他人
ずっとこっちを
向いている
なにもみない
数億の目が

わたしたちが
息をとめて
こじあけるのが
太陽
くれよ
いのち
そして
砕く
こわいから
じっと
して
いられない

木にすりつけ
土に
ころがす
塵が
まうね
つぶれる胸
裂傷
煙りのような
女も男も
いらない
いのちをくれ
いしをころすことができる
いのち
くれよ
きれいなものを
くびる
いのち
くれよ


縛られずに
生きるもの
なにもない
内から
わたし刺す
もの
なにもない
こわいから
じっと
して
いられないの
だから
なく
いきた
いきたね
こわいね
震えるね
だれも
みられない
震えだね
いきた
から
好きな
ように
ヤるのは
すべて
死んでから


どうしてにんげんのことほしいのかなどうしてやばくこわいたにんがつくったおんがくなんかで
空を
石を
揺らすのかな


きみに
鳴りたい
鳴らせよ
いきた
いきた
いきた
から