おちんちん


ケロイド
ということばが
すきだ
谷川俊太郎
みたいに
つるつるしている
から
にくしみを
もってして
口づけ
したくなる
笑いながら
道を歩いていく
ことだって
悪くはない
落葉に
足を滑らせて
転んでも
まぶたの上の
蜘蛛が
バレリーナ
なりたいのと
ささやいて
いく
だけのことよ
ケロイド
愛するひとの
ひざこぞうに
ある
それは
まるで


 step! そして ke-ro-i-do!


5月と11月が
ずっと
冬の海で
ナンパをしているの
谷川俊太郎のように
甲斐なく
けれど
ショールを
適切すぎる
角度でなびかせて
ジュテーム
だけの
ジュテーム
女の子たちは
みんな
お尻をふっている
もちろん
わたしだって
例外ではないし
波が
くだけている
ケロイド
ということばを
飴玉みたいに
転がして
風にあてれば
愛するひとが
わたしのことを
すっかり
忘れて
ひざこぞうを
さらしている
陽が
くだけて
わたしの
ジュテームは
ジュテームだけの
ジュ・テーム
触れようとするゆびさき


  けげんな 顔つきの あなた 
  谷川俊太郎 よりも つるつる な
  ケロイド あなたの

  swing! そして やけど