バラッド


からだの
管という管に
ぎっちりと
つまっている
混ざりもの
口がずっと閉じない
けれどまだ足りない
フォントのさきっぽがちくちくするよ
散文が肩と肩をぶつけ合って
メンチをきっている
目隠しをされたリズムが眩しくって
しかたない
双子だなんて可愛いこと言うのね
傷をなぞったりなめたり感傷的ね
ゼンマイ ワラビ モス
土星の植物が 水を汚す
どれだけの奇異なら
きみの首をかすめとれるの
おしえて
からっからにかわいた
きみの首が
ほしいよ
手も足も出ない
既視感が
急所ばかりに
拳をめりこませてくる
胃液が
床にぽたり
ぽたり
げぇ
ほしいよ
それがなければ
なにもないよ
管という管に
1000億の指を
通されても
こぼれおちてしまう


MODSがうたう 

おねがいだ ベイビー そばにいて わらって

そのかおをみたくておれはぼろぼろになる


甘いものも
なにもついていない
自分の上唇をなめて
誘う
だれもいないのに
ただ腐った唄が
肺にしみつく
いたいよ
と言っても
やってこない
いたみ
すきだよ
と言っても
ぴくりともしない
幻想の恋人
唄のなかだけの
眉ひとつ
うごかさない



そのかおをみたくておれはぼろぼろになる



(コーラス)
高い所にいきたいなあ


(コーラス)
きみといっしょにいきたいなあ


(コーラス)
きみの首を抱きかかえる


(コーラス)
きみの首を抱きかかえる




きみは言う
醜悪さが全然足りない
だから無視するしかないの
きみは言う
なんにも目に入ってこないの
すぐ死んでしまうから
すぐに動くのをやめてしまうから
きみは生き続ける
きみは言い続ける

ありがとう
打ちのめされる
ありがとうございます
この
からだは
決して
爆ぜるように
存在したりは
しない
そうなりたいと
しくしくと
泣くふりをするだけ



(コーラス)
おまえとおなじくらいにぼろぼろになりたい