ずっとぼーっとしている感じだ。
自分がものすごくはやい乗り物に乗ってるのか、それとも周りがものすごくはやく動いてるのか、どっちなのかわかんないけど、とりあえず、周りのものが電車から見る景色みたいに、流れていくみたいだ。
からだが、夏を感知しはじめて、皮膚が腫れたり、ひきつったり、めちゃくちゃ痒くなったりする。
ああ、もう、って。
夏、夏、夏、夏、夏。
野菜ジュースでうがいをするみたいな、嫌悪感の正体を、突き止めたいけど、もう、次の瞬間には、喉がひらききってしまうので、わからない。
ああ、そうだ、肩をつかんで、がくがくがくがく、やりたいんだ。
手のぼこぼこが、色をふくむものであればいいのに。
水泡だらけの手のひらを、氷にあててひやすみたいに、その触感で、きみの首をつかみたい。