　扇風機にコエ - 糸きりばさみの日常

こめかみがかゆい
ヴァヴァヴァって
さきっぽなら
汚しても
ううん
怪我してもいい
でもなくて
怪我したい
さきっぽなら

かき氷のとけたやつが
くちもとから
ながれて
頤
むずかしいかんじしってんだ
おとがい
って読むんだよ
そこを
とおって
喉
つきでたとこに
たれた

ていぞく。

欲望には
欲望いがいのことは
わかんない
欲望は
欲望いがいのことが
だいっきらい

ていぞくっ！

ヴァヴァヴァ

あたしの
欲望いがいの
それは
あたしの
ちんちん
畳をぬらす
空気の
なかで
ふやふやの
まんま
ただよってる
あたしの
欲望いがい
それは
あたしの
ちんちん！

トラオくん
トリオ・トラオくん
くせっ毛の
トラオくんの
ちんちんは
あたしの
ちんちんより
ちいさくって
ていうか
あたしの
ちんちんは
この世のひとの
ちんちん
どれよりも
おおきくって
ていぞくっ！
おおきすぎるから
トラオ君とは
セックスできない

くちびるをぬぐって
泣くかわりに
べたべたに
ものを食べるあたしは
愚かだな
くちびるをぬぐって
そのときの
腕のかたちはすきだな
夜になったら
べたべたになる
親指も
すきになりたい

さきっぽなら

ぐしゃって。

トラオくんの
くせっけ
トラオくんの
すりきれたそでぐち
トラオくんの
こいびと
のなまえは
モブオ
トラオくんの
せっけんの
くぼみ
トラオくんの
おとがい
頤
頤！
むずかしいかんじしってんだ！

あたしのセックスに
ちんちんはつかえない
けどあきらめない
ヴァヴァヴァ
いつかとけないアイスが
発明されるから
あたしは
あきらめないの
足の下にてのひらを
ひいて
ころがっていたら
恋人が
あらあらしくかえってきて
毛を玄関でぶるぶるっと払い落とす
毛が抜ける時期なの

ヴァヴァ