かちこみ!ドラゴンタイガーゲート(龍虎門)

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まあ、原作が漫画なので、いろんなことが「まんま」なんですが(敵討ちものだし、生き別れ兄弟っていう設定とか)、おもしろかった、やっぱり、ドニー・イェンのアクションの見せ方はこれでもかと工夫している感じがして、いちいち、へえー、ほおー、って思ったり。CGの使いどころとかも、なるほどねーって感じ。とにかく、アクション自体はすごく堅実なものというわけじゃないんですが、なんか、ああ、カンフー映画をつくってくれてるのかなあ、これ。って感じられるのは、個人的にはうれしいです。実際の心根は別にしてね。王小虎が日本人の馬鹿な耳には黄師父に聞こえる、とかそんなのだけでも、いちいち構えるとか、そういうのも、含めて、ああ、うん、楽しむよ、オレは!みたいなね。監督のウィルソン・イップはとにかく暑苦しいくらいクールな映像を撮るという印象があって、話の持っていき方云々というより、ああ、この映像、うわー、そこまでクールだと火傷しちゃうよとか、80年代のアイドルが歌う歌詞のような感想がもうはじめからおわりまで頭をめぐりめぐるわけです。そこで、「おれのことはドニーさまと呼べ」と言わんばかりの、常に鏡の前にいるんだぜ、くらいのマッチョナルシシズムドニー・イェンがふりまいているので、こりゃあ、すげえ、ようやった、みたいな感じなんですね。つか、なんでしょうね、おっかしい、これ、おっかしいよ、っていうのが至極まっとうな感想なんですが、ここまでマッチョでナルシシズムで、しかも、一応大げさに苦しがるというのがついてくるとですね、脳内麻薬がでてきて、気持ちよくなってきますね、あれですね、性欲に訴えかける映画だと思いました、いろんな意味で、いろんな意味でね!わたし、いままで、ドニー・イェンに対しての性的思い入れはいっさいなかったんですが、、ちょっと、ここまでだと、やられますね。要は、クールにとどまっている間は、ああ、すごいな、いつも、よう新しいアクションシーンをつくるもんだなあとかぼーっと見ていたんだけども、もう、沸点こえちゃってるので、そこから先は「感じろ!」の世界に突入するわけですね!とか妙に納得。
でも、髪の毛がウザイよ。特に、ショーン・ユー。うん、とにかく、ショーン・ユーニコラス・ツェーは、ドニー・イェンをより強く、よりマッチョに、そして、よりバカみたいにクールに見せるための引き立て役になっていて、もう、ぽんと膝をうつ!て感じです。
そいで、なんか耳に覚えのある音楽かかってんなあと思ったら、またもや、ここでも、川井憲次でしたとさ。