あるいは裏切りという名の犬

なんか想像してたのと違ったな。主演の二人が離反する前の過去による葛藤が重要なのかと、予告編からは想像されるじゃないですか。「同じ女を愛した・・・」とか言ってるから。でも、そうじゃないんですな、映画の最初から離反してる。離反する前のことはすこしの台詞としてしか現されないので、ちっともそこらへんわからない。というより重要じゃないんでしょう、それほど、どちらかというと、警察そのものの出口のなさが強調されてる感じ。おもしろかったはおもしろかったですけど、ちょっとなんだろう、記号化されすぎてるような気がしました。車がごろごろと転がっていく様とか、人が殴られたり撃たれて倒れたり崩れ落ちたりする様とか、そういうものの撮り方はなんだかとっても美しい。けど、それが一番勝ってる、って感じだとどうだろう、と。それだけ、ということではないのだけど、それが一番勝ってる、という感じはする。主演の二人よりも、脇の役者の心情の方が過剰なので、なんとなくすぱっと、納得できないのです。あれかもな、こういう二人の対決を中心にすえた映画をミステリーとして見れないからなのかもしれない。ミステリーとしてみたら、いいのかも。けど、それでも、ちょっと車の転がり方を美しく撮りすぎじゃないだろうか!ダニエル・デュヴァルが一番かっこよくみえました。
というか、監督、元警官なんだ。。そうか、、なんか、複雑な気分だな。邦題好きですけど、原題の方が、テーマがわかりやすいと思う。