te te


ざっぱーんと
まるまるからだの
うえに
ざっぱーんと
つぎつぎに
波として
かさなりつづけていく
赤黒い
こいびとの手手
手 手 手手


テテ
わたしの
やさしいねこ


テテ
わたしの
ざんこくなテテ
手手


赤黒い
森のけものが
凍傷にあったあとの
毛が失われた
あかむけたみたいな
こいびとの手
オイルが
かかってつまった
呼吸で


テテ
いちどに
天井も空も
そのうえの糸も
みえなくしてしまう
わたしのやさしいねこ
やさしいから
いつも
わたしの
と言わせてくれて
けど
いつも
わたしの
ではなくなる
テテ


まるい
移動し続ける
概念を
眠って
とおくに
とばした
ぼおっと
まるい移動し続ける
消え続ける
ぽおっと
概念を
醒めて
とおくに
沈んで
あらわれ

根をもつ
足に
ともる
穴のない
概念を眠って


半開きの目に
影をつくる
こいびとの波
赤黒い手
手手の波
波として


テテ
わたしのやさしいねこ
テテ
わたしのやさしいて
テテ
もうわたしの
すきなきもちなんて
言うことではないって
わかった
テテ
テテ
やさしい
テテ