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ずっとがまんしてたブランコ
少年がナイフなのか
少年とナイフなのか
少年でナイフなのか
真夜中にブランコはゆれる

町内放送がながれると
影がながくなって
こころの中に塔がたつ
シャキーン
シャキーン
トンネルに捨てられたエロ本が
正義の味方に貫かれても
ドシーン
ドシーン
ロボットはいつもゆっくりと歩いた

ずっとがまんしてた
ずっとがまんしてた
ずっと
きみにいたずらするのを
ずっとがまんしてた

うでを
ぶーんぶーんとして
きみはひこうきになった
びっくりするくらい
低空飛行で
こころの中の塔をぜんぶ
なぎ倒して
どこかへいった

＊

みにくいひざこぞう
ひざこぞうきれい
みにくいひざこぞう
ひざこぞうきれい
あたしは
なんにもうしなわない
あたしは
なんにもうばわない
あんたから
なんにもうばわないし
あたしは
なんにもうしなわない

みにくいひざこぞう
ひざこぞうきれい
だからなめた
水たまりでころんだ
ときのあじがした

＊

もうやめた泣くのなんて
何を差し出したって思ってんの
目の前にあるのはただの穴
マンホール
ピンボール
ピルケース
グレープフルーツ
苦い

風のつよい世界のつづき
目の前にあるのはただの穴
わたしの内側の穴から
きみをぜんぶ
抜き取って
屋上からすてた
あのマンホール
あのマンホールだよ

世界のつづき
ぜんぶすてたけど
世界はつづき

苦い

＊