SPIRIT


みましたみましたみましたよ!
いやー、オレ様映画万歳!
リーさまのリーさまによるリーさまのための映画でした。
まさに、男の花道映画ですな。
はっきりいってリーさまが好きでないと見れませんことよ。
ということで、見所満載、おなかいっぱい、けど、もう一回みたい、という結構な状態になりました。
満足したなあーと思っていたところに、ハイカラの音楽が、、ハイカラがエンディングテーマですか。。それはどうだろう、どうだろうそれは。
また感想がぐちゃぐちゃになりそうなのでポイントごとに書いてみようかと。。

○辮髪
いやー、、、辮髪が劇場で見れる日がくるとは思っていませんでした。。感涙。
もう、辮髪の嵐、子ども辮髪、老人辮髪、オヤジ辮髪、洋服に辮髪、田舎辮髪、頭巻き辮髪と、たっぷり堪能させていただきました。
そして、髪と頭のつぎめをまじまじとアップで写してくださって、、、アリガトウ!
まー、リンチェイは辮髪が似合うこと似合うこと。
お年を召しましたけれど、辮髪であるとすべてが輝いて見えます。そのまるい顔さえ、神々しい。
あと、コリン・チョウめちゃくちゃかっこよかったんですけど。。誰かわからなかった、わからなかったよー。
マトリックスではこんなんじゃなかった、こんなんじゃなかったぞー。
辮髪パワーですな。。
あと、みつあみの先っぽに鈴をつけてたのが萌え。

○アクション
まあ、はっきりいって、体のキレとかは確実に落ちてるとは思うし、ダブルをかなりつかってるし、結構ダブルだなーってわかっちゃうんだよね。。カメラ割りもカシャカシャしてるし、SPL見たあとなんで、あれに比べると純粋なアクションとしてのカタルシスには欠けます。でも、でもーーーーーーーーー。リンチェイはこれでいいんだな、と思います。やっぱり、正直ジャッキーみたいにエンターティナーじゃないし、ブルース・リーみたいに生々しくもない。なので、できるだけ立ち振る舞いだけはかっこよくする。それが彼の歩いてきた道なんだと思います。キメ方は誰にも負けません。剣を持っていないほうの手の形。出す拳からは最も遠い足の形。そういうものの見せ方というのがとてもカッコいい。いちいちキメる。あと顔。戦ってるときの何かすっぱいものを食べたような顔。キメ方はかっこいいんだけど、顔は必死。それと彼の説教くささと単細胞さがあいまって、なんともいえない魅力になってきたんだと思います(魅力って、、何いってんだろ、、)。倉田保昭が、なにかのインタビューで、実際にみてみるとたいしたことないけど、フィルムでみるとよくみえる、とリンチェイのことを言ってましたが、まさにそのとおりなんだと思います。ブルース・リーみたいに本当に敵を倒してしまいそうなオーラはない。ジャッキーみたいに本当に危機を回避できてしまいそうな信頼感はない。というか比べること自体おかしい話なんですけど、、全然違うし。けれど、そういう本当感がなくても、こんなオレ様映画が作れてしまうのは、やっぱり、フィルムでみると相当にキメれるということなんでしょう。もともと大陸の武術というのがそういう面をもっているということもあるでしょうが。。
だって、いまさら、最後に演武するか?でもその演武が相当にかっこよくみえるんです。少林寺のときの演武を思い出してついつい涙しそうに。。うう。。
あとは、なんといっても、三節棍、三節棍ですよ!感涙。
リンチェイが辮髪で三節棍を動かしているというだけで、感涙。いや、ほんとウルっときてしまいました。
まさに男の花道映画でしたね。
三節棍あり、剣あり、棒あり、槍あり、演武あり、店でのもの壊しあり、高いところでのたたかいあり、まさにいままでやってきたすべてのことを、これでもかとやっていました。

○演じ分け
いや、この映画なにがすごいって、いつもにも増して、演技に力がはいっていますよ!というか、もう大げさでたまりません。悪人、白痴、聖人と、いままでやってきたすべての役をこの映画で全部やってます。もう、なにがうれしいって、それがうれしいよ。ああ、できたんだね、たてたんだね、みたいな。。慢心の演技が似合うこと似合うこと!そしてそのあとにくる白痴!いやー、この映画での白痴っぷりはすごいですよ!
そして、演技のバリエーションが3つだということに改めて気づいた!けれど、その3つをいっぺんにやっていること自体が私的には感涙。。演技的にも男の花道です。ワンチャイでやっていた役をやり、現代劇でよくやっていた白痴をやり、どちらかというと図に乗りやすい(多分)素の自分を全開に発揮し悪人をやるという!見所です。。なんでいい人になってんだよ、とかいうつっこみはこの際不要!白痴になった瞬間に、いい人になることは決定されているのだから!



というか、長いっすね。。
ちょっと自分で書いててウザくなってきた。。
とにかく、好きな人はみるべきです、
でも、好きじゃない人は、、ちょっと難しいかも。。
とにかく、この映画で、わたしがいちばん好きなのは、リンチェイの開き直りが結実しているなと思ったところです。
最後の最後で辮髪で、演武して、三節棍で、オレはこれしかできないんだ、けどオレ以外にだれがこれをやる?というのをこれでもかと見せてくるところ。
これが相当にウザい人もいるだろうと思う。
たいしたことねえのにチッみたいな。松本人志がそうですよね。松本人志は相当けなすだろうなあ、、この映画みたら。
でも、わたしはこの開き直り方が好きです。白痴で。
最後にすべて結実した感じがして、正直、ちょっと泣きそうになりました。。というか三節棍でノックアウト。
これで終わりかと思うと寂しいなあ。。
でも、辮髪はこれで最後でしょうな。
ラスト辮髪。。
うう、さみしい。。
ずっと、辮髪で映画つくればいいのに。。
SPIRIT自体は、期待以上の出来でした。
満足だけど、寂しいです。