パントリー(2)

雪山におしりをつけてすべるクマ
なんどもすべってのぼって
すべってのぼって
ともだちはずっとこない





スカンジナビア イズ ラストフロンティア
いじわるなおんなのこの フーデッドコート
かくしたくちびるに いきふきかけて
やっぱり すきで しかたないや





おなかのいたいつるつるした天気予報士
あしたはあめだよ
あめにさされてひとがしぬよ
と 寝言で





ふりだしたあめが
したくちびるにあたって
うすいあじがした

あるくと
地面がきみのちいさいひめいみたいに鳴る





舌だしながらドミノならべて
ならべるとこでずうっとおしっこがまんして
ドミノがたおれてくとこみながらおしっこして
それでも まだあせってる 視界 白黒





そんなきもちよさ
どんなざいあくかんも
どんなうしろめたさも
たべもののそれよりは
だいじょうぶだいじょうぶ
きもちよくなろ さかだち
きもちよくなろ さかだち
ぬいぐるみ ぬいぐるみ さかだち





リンとニナとウルフ
じゅんばんにまわってくる舌で
からだ用のオブラートをなめて

でも それで おしまい

ニナと リンと くすりのにおい





げんそうのこいびととのわかれ
あまいはなのにおい
どくがまわるときにおこるねつ

ないた
ひがあたっていた





彼女のなまえはミトン
とびきりの拘束具みたいなかたちの





あのこがしてるアクセサリーは
ケーキをかたどったものだって
いってたけど内臓にしかみえないよ
あのこのスカートはひらひらで
もこもこのブーツで
あたしはすきなトリオ・トラオくんの
おちんちんになって
せかいでいちばんやわらかい髪の
あのこと背の高い草のなかにいきたい
きっとつないだ手ひどくあせばんで
あたしはちょっとずついきをして
おおきくおおきくなる