カーブ


うまれて
12年
生きたら
男の子の
おちんちんは
切り落とし
女の子の
おまんこは
縫いとじれば
いいんだから
からだが
おおきくなる
みな
巨人になる

になる
はらぺこ
あおむし
食べきった
あとの
枯野

電信柱が
群発する

あれは
おかあさん
あれは
おとうさん
あれは
おとうと
あれは
いもうと
あれは
チロ



夢をみた


11月
6月
そして
2月


長子でも
末っ子でも
ひとりっ子でも
真ん中でも
ない
子に
なる
それは
どこにいるか
わからない
いつのまにか
マンホールに
おちている
手足なし


夢をみた
路地で
日のうちに
おまえが
わからなくなった

見下してくれるね
やっぱり
そうなんだ
うれしい
うまれて
12年
生きたら
指でおせる
部分を
こそげおとして
未来の
服を
着る
ここから
死ぬまで
脱がない
服だ
もう
できるんだよ
なんだって
よけいな
諸派
じゃまをしているだけだ
ゆびで
はらで
なぞられても
一切
気づかず
いる
生まれた
見下す
産んだ
見下す
育てる
見下す
遺棄する
見下す
それが
生きてる
という
感覚
うれしい


諸派
じゃまをする
夜明け
なぞられても
一切気づかない
12年後に
巨乳ちゃんを
揺らして
すべての子どもが
レイプから
うまれる
なぞられても
一切気づかず
見下す
自分の首を
両手で
もって
花の役をやる
12年後
まいにちが
おゆうぎかいだ


夢をみた
凸凹が
ない
あしもと


あのこも
あのこも
あのこも
もう
いない

 landa


owl city
という なまえの まちを
oil まみれ にしたら
そこから 
killing が うまれ
かれ は はしる
平行線 の
となりを はしる
スピードを あげるのは
足 ではなく
風景 である
ということに
killing は きがつかない
だから
指を さされ
にやにやと わらっているんだ
なにが 罪だ
なにが 罰だ
なにを 深刻ぶっている
もう そんな時代は
過ぎたというのに
cheese が
いろ も かえず
くさって いく
killing は 手をあげる
かれ の ものだ
かれ は おれだ
線 が かれの もの だ
spoil される
と 肥満型が 遠ざかる
まいにちが
ぶよついた まつり だ
おれ の ものだ
killing が
cool という
一瞬で
サッカーが おわる
寝たら 死ぬ
全体性
有意性
確率的
蓋然的
killing は
fuck off という
胸に 胸を
合わせられた
きもちわるかった
fuck off!
にほんご だいすき
性 と 的
しか ない
さいこうな dumn
killing の hell
かのじょ の もの だ
おれ は かのじょに なる
滲みだして とまらない
視野 が
はあ はあ と
上下 して
loss が
まいにち が
跡地 だ
サーカスでは
頭からの 落下
軍隊からは
ひとりずつ
等間隔に 行き倒れ
owl city は
銅製のコップに
water だけ
用意している
からだ は しぼんだ
killing は
12歳 で
かれ は はしる
おれ の ものだ
かれ の ものだ
かのじょ の ブヨ
fuck off !
ひきわけ の はだか

さあ みず を のんで
なにも しゃべるな
だいじょうぶだ
すぐ くる
だいじょうぶだ
たすかる
なにも しゃべらなくていい
うう うう
cool
いつのまにか
ゴールが きまって
だれかが かおを おおっている


何十万人という人間の仲間を殺してまでも、宗教指導者や国家指導者に可愛がってもらいたいのである。
      −「The Eternal Child」Clive Bromhall−



目に見える
自分のからだ
そのどこにも
歯をたてる価値を
見いだせない
毛がまばらで
胸は重い
もう
十分に
よわいからだ
のろのろとした
からだ
なのだから
それ以上
剥いても
なにも
あらわれないだろう
きれいで
つよいものは
なにも
罪悪を
考えるしか
人間には
能がないのだ
食べやすい
おいしそうな
ものだろうか?
わたしたちは
らくに
たおせる
無駄な
思考だろうか?


そして
実際に
おいしい
ということが
あるだろうか?


額縁から
はみ出した
肌色
それは
エネルギーの
象徴だ
そして
それは
実際に
ふるわれる力
とは違う
やっとのことで
編み出した
想像力

空気に
意味をあたえる
けれど
そんなものは
疲れる
よけいなものは
いらない
子どもの頃
だれもが
海で
死ぬかもな
と思ったこと
があるだろう
浅瀬で
溺れかけて
あの
馬鹿らしさで
恋愛
というものが
行われる
きれいだ
きれいだ
おまえは
自然だ
宇宙だ
いのちだ

くりかえす
きれいだ
はみだす
わたしの
からだを
やぶって
うまれる
おまえが


いやだなあ
こっちに
こないでほしい
なぜ
そんなにも
ほこらしく
財布を
お尻から
つきだして
いられるのか
わからない
あの子のことも
あの子のことも
だれのことも
同じように
蔑み
同じように
敬う
ことができないのは
なぜだろう
エネルギーが
わたしには
足りず
俊敏さや
つよい
体は
もとより
望めないのだった

 騒


ただ
きみの
ひるがえる肩が
遠い国の祭りのようだった
ただ
きみの
あげる声が
ひばりのはばたきのようだった

きみに
伝えたかった
だけ
なのだと
新宿駅構内の
BECK'S COFFEEで
ふと
思いついた
誰かが
誰かと
一緒にいたこと
など
なかっただろう
人間は
触ったら死ぬ
生き物なのだから
階段をのぼるまえ
逡巡して
 心配だ
 いつも
 きみのことが
 いまは
一行ずつ
嘘になっていく
ただ
きみの
がたつく歯が
つかわれないままに
ひかる矢じりのようだった
ただ
きみの
ざらついた首筋が
タバコの煙のむこうで
弾かれるヴァイオリンのようだった

きみに
伝えたかった
だけ
けれども
それは
犯罪だ
遠くにいたともだち
遠くにいったともだち
遠くだったともだち
BECK'S COFFEEの
むかいにある
大きい男と
大きい女の
マークに重なって
つっ立つ
みなかった残像
交番を
うつろに見つめる
眼球
通行人に
ふれなかった
皇帝たちが
毒を
あおっている
 きみの
 ことが
 ほしかった
一行ずつ
もどってくる
化石
わたしが
きみに
伝えたいことが
きみの
膜という膜を
破れば
いいだろう
けれど
きみは
触ったら死ぬ
人間なのだから
わたしの
ただひとつの
犯罪は
万引き
ひとけのない
文房具店から
うすい香りの
ついた消しゴムを
盗んだ
だけ
のことに
なり
お堂のすみで
脅える子らの
集まりに
しゃがみこむ
だれもが
はやく
家に帰りたいと
思っていて
けれど
帰りたい家を
もっていなかった
じめじめと
消しゴムを
食べることが
流行った
不味かったけれど
食べられない
ことはなかったから
スカートや
半ズボンを
はいて
ひざこぞうを
みせていた
食べられない
ことはなかったよ
なんだってね
すこしの量ならば
きみは海水
わたしは苔
たとえば
きみのお堂は
なんという名前の町にあるの
そこに行って
しゃがみこめば
きみは
ひとたまりもなく
わたしを
忘れるだろう
そして
海からは
自殺に失敗した人々が
みな
あがってきて
わたしは
わらってしまうだろう
ただ
きみが
田舎の夏にある
唯一の花火のようだった

ぼよよよん
よぼぼよん


ーーーーーーーーーーーーーーー


ホラー映画にでてくる
ワンピースきた
女の子の幽霊に
なりたいんだ
ずっと
あそぼう
あそぼう
あそんだら
冥府へ
あそんでいる
あいだは
血管が
煮え立つ
なかから
沸騰して
管を
突き破る
熱いね
綺麗よ
おじさんも
おばさんも
おにいさんも
おねえさんも
よだれが
とまらなくなる
無理にでも
笑え
無理にでも
泣け
無理にでも
穴を
開くんだよ
限界まで
いったら
からだ全部
裂けるから
そうして
はじめて
わたしたち
空気に触れる
空気に触れた
わたしたちが
貼りつき
あって
あたたかい
揺り椅子に
なだれこむ
あそぼう
あそぼう
ワンピースは
紺色
ぜんぶの
色を
すいとるから
まだ
恋も
愛も
しらない
お母さんも
お父さんも
よぼよぼになって
死んだしね
気づかずに
いったわ
わたしが
数千の
触手で
ふたりを
巻きつけていた
ことを
まぶたを
数度
動かしたあと
眠るように
歩くことを
知っていた
わたしたちの
両親は
歩きながら
悲しんだ
わたしだけ
なにも知らず
あそぼう
あそぼう
あそぼう
あそぼう!
あそぼう!
火が
まわってきた
水が
なだれこんできた
ぜんぶ
わたしが呼んだのよ
自然は
ともだちには
なれなかった
教えてあげるわ
自然は
ともだちでは
ないわ
ただ
わたしの触手に
したがう
波や
圧が
あるだけのこと
あそぼう!
木が
つぎつぎに
たおれる
この
わたしの夢に
おにいさんや
おねえさんが
絶望して
赤茶けた
精液を
ひっかけあえばいい
いやだ
いやだ

いいながら
穴を
閉じられなくなればいい
あそぼう!
とても
さびしい

 ツォ


自然や
動物や
静物
つかってしか
ものがいえないなんて
なんて

そこから
さきに
つぐ
ことばが
ない


なんて
なんて

沸きあがった
からだが
うそのように
しらないものに
なった


わたしたちも動物なのだからよい
わたしたちがあつらえた静物なのだから
わたしたちも風景なのだから
よい 
蜘蛛が DIRTYという文字の上をあるいている
その下にある女の子の胸元にとまる
そうおもっていたあの頃
それならば
いまはどうおもっているのか
蔑もうとする
それは
たんに
生理的な
欲求として
しゃかいの
じゅんばんを
得る
わたしたちも自然なのだからよい
一汁三菜
のあとに
拭かれる
ながい廊下に
嫉妬が
うつっている
なんと
きれいな
廊下だろう

頬を
なすりつければ
シャツの
一番上の
ボタンをとめた
朝のような
誇らしさが
こみあげてきて
そうおもっていたあの頃
それならば
いまは
どうおもっているのか
この腕も
腐るのだと
無理やりに
信じようとすれば
誇らしさが
脱臼して
きりきざまれた
野菜が
肉になる


「チカちゃん わたしのかみさまになって」
「チカちゃん わたしのおとうさんとおかあさんになって」
「チカちゃん いっぺんになって」
「チカちゃん わたしのこどもになって」
「チカちゃん わたしになって いっぺんになって」
「ユウちゃん わたしたちも自然だからよい」
「ユウちゃん わたしたちも醜いのだからよい」
「ユウちゃん わたしたちも残酷なのだからよい」
「ユウちゃん わたしはなににも興味がない」
「ユウちゃん わたしはチカちゃんじゃない」


「チカちゃん わたしの感情になって」
「ユウちゃん わたしたちの世界におとこはいない」


 けれど おちんちんはあった


「ユウちゃん わたしたちにおちんちんはあった」


ものが
いえない
わたしの
感情に
なって
わたしの
腹を
殴りつけて
肉になる
前に
野菜の
残骸を
きれいな
廊下に
ぶちまけて
いま
おもってること
など
なにもない

泣き叫んで


わたしは
なくした
ボタンをさがしてあげよう
さがしてあげよう
なくした
ボタン
さがしてあげよう


あげよう
にんげん



先生は言いました
あなたも自分で選んできたはずでしょう



とと

かか

ここ


ボタンから指をはなせば

なな



てて


折り畳まれた頭をもったので
ブラジャーの素材を
選ぶことになった
あるいは
ブラジャーをしない
ということも
ドラマチック!
センチメンタル!
テニスコート
いろんな大きさのボールが
はねかえる
スクランブル!
ジャーニー
みんなで声をあわせて

なな

とと


かか
から

ここ

ち まみれ
た いえき

てて

ふきと
りますね

うう !


先生は言いました
自分で選んできたはずでしょう
そこで
うつむいてカレーを食べているんだもの


交換条件
がつがつ
ゆびをかじり
とれば
あっちはしあわせだけどあさい
あっちはふかいけどたいへん
あっちははなやかだけどからっぽ
あっちはあたまよいけどこどく
あっちはたのしいけどひとりよがり
あっちはまじめだけどうそつき
あっちはつよいけど
あっちはよわいけど
あっちはかわいいけど
あっちはきれいだけど
あっちはかしこいけど
あっちはばかだけど
あっち
あっちっちー
おどろいて 
ミルクパンを
ひっくりかえしたら
家の中に山脈
たくさん
たくさん
クジラ イルカ マグロ
ヤギ ヒツジ シカ
ひとがいないとこにいきたいって
なんにもたべたくないって
ふくきたくないって
どこのあっちだって
どこのここも
かかやととの
ほんとうのここじゃない
イシダユーリは
イシダトシカズと
イシダトシエの
あいだの子ども
どのここも
かかやととの
ほんとうのここじゃない
イシダトシエは
ハンダケの子
おんせんには
タオルいれない
うらやましい
けど
しぬのはこわいでしょう
けど
しぬのはいやでしょう
けど
しにたくないでしょう
きれいな
お花咲かす
てて
イシダトシカズのアニは
ニュウジのトキにしにましタ
どんな胴体に
つながっていたって
ほんとうのここはない
けど
きれいになりたいでしょう
けど
わるいひとじゃなくなりたいでしょう
けど
しぬしかないでしょう
けど
あっちもいきるでしょう
けど
こっちもいきるでしょう
けど


ボタンをおせば

ばば

じじ


先生は言いました
ぜんぶなんだっていいから
木のテーブルを
おうちに買いました


おせわになったから
しぼむまで
おせわさせてね
おせわになったから
しぼむまで
おせわしてね

じじ
イルカ クジラ マグロ
みちみち
つまって
ぜんぶおいしそうな

みみ