ぼよよよん
よぼぼよん


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ホラー映画にでてくる
ワンピースきた
女の子の幽霊に
なりたいんだ
ずっと
あそぼう
あそぼう
あそんだら
冥府へ
あそんでいる
あいだは
血管が
煮え立つ
なかから
沸騰して
管を
突き破る
熱いね
綺麗よ
おじさんも
おばさんも
おにいさんも
おねえさんも
よだれが
とまらなくなる
無理にでも
笑え
無理にでも
泣け
無理にでも
穴を
開くんだよ
限界まで
いったら
からだ全部
裂けるから
そうして
はじめて
わたしたち
空気に触れる
空気に触れた
わたしたちが
貼りつき
あって
あたたかい
揺り椅子に
なだれこむ
あそぼう
あそぼう
ワンピースは
紺色
ぜんぶの
色を
すいとるから
まだ
恋も
愛も
しらない
お母さんも
お父さんも
よぼよぼになって
死んだしね
気づかずに
いったわ
わたしが
数千の
触手で
ふたりを
巻きつけていた
ことを
まぶたを
数度
動かしたあと
眠るように
歩くことを
知っていた
わたしたちの
両親は
歩きながら
悲しんだ
わたしだけ
なにも知らず
あそぼう
あそぼう
あそぼう
あそぼう!
あそぼう!
火が
まわってきた
水が
なだれこんできた
ぜんぶ
わたしが呼んだのよ
自然は
ともだちには
なれなかった
教えてあげるわ
自然は
ともだちでは
ないわ
ただ
わたしの触手に
したがう
波や
圧が
あるだけのこと
あそぼう!
木が
つぎつぎに
たおれる
この
わたしの夢に
おにいさんや
おねえさんが
絶望して
赤茶けた
精液を
ひっかけあえばいい
いやだ
いやだ

いいながら
穴を
閉じられなくなればいい
あそぼう!
とても
さびしい