DOA

監督は、コーリー・ユン、主にリンチェイの外国資本映画の動作監督をしてる人です。コーリー・ユンの職人芸映画ですね。スタッフは香港の人ばかりで、これで、最後に「劇終」ってでれば、いいのにね、って感じ。ともかく、最初から「これはゲームの実写化で、ゲームなんですよ」という前提で作っているので、そこからアクションも設計されてます。武器はあまり使わないので、基本的に肉弾戦で、とにかく顔を殴りあうんですけど、血ひとつでない。けど、ワイヤーの使い方は地に足がついた感じで、ワイヤーアクション!という感じではない。その実際のアクションと架空の動きとのバランスがかなりよいと思いました。終盤での、コリン・チョウの構えを見るだけで、香港映画ファンとして価値はあるかと。私はゲームに全然思い入れがないので、キャストの如何は全然どうでもいいんですが、思い入れがあるとイメージと違う!とかあるのかもですね。でも、いい意味でのゲーム感はちゃんと作られてていいなあと個人的には思いました。血でないし。あんまり長くたたかわないし。そういう意味では安い感じで、ゲーム感満載ですけど。そりゃあ、そうだろ、女の子だしね、と一応納得するし。大事な要素としてお色気、というのもあるんだろうし。まあ、それが満足いくものなのかはわからないですが。
つか、ネットで感想漁ってると、この映画の感想を真面目に書くのは人間としてどうなのか、という気持ちにさせられるね。世知辛い世の中です。。結構よくできた映画だと思うんだけどなあ、、バカ映画はバカ映画だし、B級はB級なんだろうけど、そりゃあ、あ、音楽はJUNKIE XLですよ。
個人的には、バカ映画なのに、アクションを真面目につくりすぎてるところが、最近貴重で喜ばしいと思ったんですが、その部分をつまらなく感じる人はいるのだろうな。
あとですね、ケイン・コスギには、アクションスターとして決定的なものが欠けているということを改めて思いました。コリン・チョウと比べるとわかるんですけど、アクションしてるときの顔が記憶に残らないんですな。ケイン・コスギ。私はアクションスターとして重要なのは、1に顔、2に顔、3に身体と思っているのですが、そりゃあ、動けるというのは重要です、すごく重要ですけどね、でもね、動けりゃいいっつうもんじゃないだろ。顔が重要です、どう顔をつくるか。いまや、CGとかワイヤーとかダブルとかでそれなりのアクションシーンは作れちゃうので、やっぱり「使えそう」な「倒せそう」な「生々しい」「カタルシスに溢れた」顔でたたかわなきゃダメです!以上!


http://www.doa-movie.jp/