東京フィルメックス 「黒社会2」


黒社会2を見てきました。
つか、わたしまた目悪くなったかも。。
輪郭がはっきり見えませんでした。うう。。
YesAsiaでDVD買っちゃおうかなあ。

上映前に、香港マフィアの未来はどうなっていくのか、ということを描きたかったというような、監督のメッセージがあったことで、またいろいろと考えてしまった。
2では、すこし侵食があった、絡まりあう瞬間瞬間があって、あくまで瞬間だけれど、それぞれの最低限のバックボーンも1よりはさらけ出される。音楽の感じも1とはすこしずつ違う。
繰り返されるすこしずつ違う世界。なんというか、世界が流れていくのは本当にはやいけれど、まったくわれわれは変わらない。ものすごく変わったようで、堂々巡り。けれど、古びた椅子に後から座るものの方が、がたついて、足掻くということなのかも?どっちにしても、ここから憧れだとかいうものは全く排除される。それがこの映画のもつ価値なのかもしれないな。空虚で滑稽なところも。残忍で狡猾なところも。
ただ、どんなところにいても、ずらされてしまった時間の中で螺旋階段のぼるみたいにしていかなきゃいけないんだろうな。世界に手をかけて、ヒビを入れる、もしくは侵食して溶かす、ようなことがもしかしたら可能なのかもしれないということと、世界に突き動かされることがずっと続きゆくのかもしれないということと、どっちも。結局のところ幕切れはきてないし、いつくるのかもわからないってことだ。
自然がそよそよするのが、なんともいえないときがある。


アンディ・オンがでていたんだなあ。。なんとなく、あのちょっと浮いた位置にある役がアンディ・オンというのが不思議な感じだ。
それと、それぞれの着ている服がそれぞれを象徴しているようでおもしろかったな。
髪型が全然乱れずに、ずっとスーツで通す、ルイス・クーは曖昧な感じだ。自分がどの位置にいるのかを示せているようで示せない。犬のくだりで、着ているベストがなんとなく不恰好でそのあとの惨状との兼ね合いにもなっている気がする。
サイモン・ヤムが着ているブルゾンもそうで、隙間に入り込んだつもりで、亀裂を広げすぎてしまう感じと合ってる。
ニック・チョンは、いつも機動力に優れている格好でいるし、レオン・カーファイはずっとチンピラ的格好だ。
少しずつ脱いで、脱ぎきれない感覚。
ここに、憧れはないけど、きっと、鉄色の肉みたいなロマンはあるのかも。
でも、ロマンが必要なのはあとからってことだよね。。
とにかく、映画としては、1も2も、とても完成度が高くて、続けて劇場で見られてよかったなあと思いました。
これ、でも、、2も公開されるくらいには、1がヒットしますように。。