風のファイター


・・・・泣いてしまいました。。。
自分でもビックリですが、映画館で泣いたのははじめてです。。

えーっと、ネットで感想漁ってみたんですが、評判良くないんですね。。。
まあ、時代的に反日的な描かれ方は当然あるだろうし、事実がなにかということがわからないこともいっぱいあるだろうけど(実際はどこで生まれたのかとか、差別のこととか)、自分的にはあんまり気にならなかったな。
平山あやが、芸者役というあたりも、ヤクザの描かれ方(日本刀!)も、違和感はあるかもしれない。
日本人役をやっている韓国の役者がしゃべる日本語の発音とか、いきなり忍者がでてくるところとか。
確かに、日本人としては、胸が痛くなるところもある。。
でも、そういうのが生々しい方が、そして大げさな方が、映画としてはおもしろいんじゃなかろうか。だって、そこまで整備されたアクション映画なんて見たいか?
大筋は、わたしがアニメでみた空手バカ一代からは逸脱した感じはなかったと思うし、漫画が原作なんだから、荒唐無稽さがつきまとうのはしょうがない、というか荒唐無稽さを大事にしない漫画の映画化なんてつまらないと思う。自分にとって重要なところはおさえて作っているような気がしたし、どう見るかってことだとは思う。
韓国の人は、もしかしたら、民族的な誇りというものを背負っているように見えるのかもしれないし、わるい日本人をばったばったとなぎ倒す民族の誇りとして韓国ではヒットしたのかもしれない。けれど、この映画自体は、ひとりの人間としての成長というのがちゃんと描かれていて、まわり(というか日本人たちだけど)は狂騒的だけれども、実際に映画の中では、大山倍達がひとりの人間として強くなるということが芯として描かれていて、それがとてもよかったなあ、、とわたしは思うんですが。。

主演のヤン・ドングンは、ひとりの人間が修行して強くなる。強くなっても同じ人間である。というところをすごくうまく演じていたと思う。差別による苦悩、苦難というものよりも、むしろ、いろいろな意味で弱いことからくる苦悩、苦難ということにフォーカスがあたっていた気が個人的にはしていて、そこから強くなる、強くなってなお、それに惑うところが、すごい、よかったです。
あと、空手バカ一代でも、個人的に重要な、間違って殺してしまった相手の子どもとの交流もきちんとあったし。というか、そこで泣いた。。
そのあと、加藤雅也と勝負、となるわけですが、しばらく泣いてました。。

平山あやも、思ったより、ずっとよかったし、自分的には、いいものみたなーと思いました。
韓国映画に詳しくないし、どういう役者がいるかとかぜんぜん知らないので、ヤン・ドングンに対して、うわー、ここまで、演技できるアクション俳優がいたんだ、すげー、スター認定!とか本気で思ってましたからね!
と思ったら、ラッパーだって、ラッパー、、そっか、言葉の格闘技だものね。。。
まあ、髪型が髪型ということもあるので、ダブルだとわかりにくいというのもメリットですね。
でも、とにかく、彼が使い手であるという演技をしてたんだと思います。
修行中に、豆を食べながらつらくて泣いて、裸で森の中を暴れまわるシーンとかサイコウでしたよ?
最高でした。。おかしいのかな、わたし。。
あと、ちゃんと眉毛も剃りますしね!
ここまで、強くなる過程をかいたアクション映画って、そうはないと思うよ。
そういう意味では、牛と闘わなくても、よかったな、、と思うほど、映画としてよかったと思うんだけどなあ。。。
日本ではヒットしなそうですね。。
ヤン・ドングン、すごかったけどなあ。。