きみはコトリ 水と電気とかみさま


無事終了しました。
http://www.r-layer.net/kotori-w_e_g/index.htm


今回は、場所が静岡ということもあって、
私自身は、作者の田辺弓さんに、聞かせるつもりで、
練習や用意をしてきた気がします。
けれど、
静岡に行ったら、
待っていてくれた人は弓さんだけではなくて、
たくさんいて、企画してくださった方や、
弓さんのお友達、ギャラリーの人たち、
たくさんの人がイベントのために準備をしてくださっていて、
そのことにとてもびっくりしたのだけど、
でも、よく考えたら、あたりまえのことで、
申し訳ない気持ちにもなったりなんかしました。


静岡について、弓さんのおうちにお邪魔して、
お昼をごちそうになりました。
おうちで、お祭りで買った家みたいな石を見せてもらって、
「絶対誰か住んでたよね」という話をしたりも。
その後、ギャラリーに移動して、
リハーサル。
わたしは、リハーサルの時点で、
ギャラリーという場所で読めているということが、
うれしくってうれしくって、わくわくしてました。
ギャラリーでもお茶とおやつをだしてもらって、
庭でお茶を。ギャラリーの庭は本当に裏庭という感じで、
こういうところで裏庭朗読会をやれたらスペシャルだな、と思ったりもしました。
朗読は結局、ギャラリーの中でやったのだけれど、
オーナーさんが、外も使ったら?と言っていたので、
それもいいな、外で読むのもステキだな、とも。
リハーサル中に、猫が階段をとんとんとーんと上ってきて、
すりすりしてきて、しかもにゃーんと鳴いたりしてました。
わたしは、ちょうど猫がいるあたりで朗読しました。

リハーサルの後、近くに巨木があるというので、みんなで見に行く。
奈緒が非常にはしゃいでおりました。
いや、でも、ほんとうに大きくて、びっくりしました。
みんなで、くっついて、きゃあきゃあいってました、が、
わたしはプラモデルの部品みたいな虫にくぎづけ、
赤い柄が、絵の具でかいたみたいに、かっこよかった。
写真は、うまくとれませんでしたが。。
木に向かう途中にも、道の上にたくさんの蜘蛛がそれぞれ巣を作っていて、それも壮観だったな。



いよいよ、暗くなってきて、トリのガラス細工が飾られたり、ろうそくに明りがともったりして、
微妙に緊張してくる。
それよりも驚いたのは、人の多さ!
こんなにたくさんの人が来てくれるとは思っていなかったので、びっくりしました。
朗読自体は、自分ではやれてよかったなというのが一番です。
いつもとは違うひとたちに聞いてもらえたのも、ギャラリーという平面的な場所で朗読できたのも、弓さんの詩をあれだけのボリュームでたくさん読めたのも、ぜんぶが、スペシャルな感じでした。
ほんとうに、よかった。

朗読の後、ギャラリーの方と企画の方が作ってくれていたご飯をいただく。
食べたことがないものばかりで、しかも全部がおいしくてびっくりする。
あまりのワニラの餓鬼っぷりに、朗読してた人とおんなじだとは思えないといわれる。。
わたしは、しゃべってるときと朗読しいるときの声が違う、といわれる。
そうなのかなあ。。
けれど、見てくれた人には、いい、と言ってもらえて、うれしかった。
しかも、自然に、自分が思ったことを伝えてくださって、ああ、こんな幸せなことはないなあと思った。
自分が好きなことをやって、感想を言ってもらえるなんて、すごいことだよね。
とにかく、なにかをしようと思うとき、なにひとつ欠けちゃいけないんだと思う。
朗読をしているとき、とかく、自分の力というものだけでできる気になってしまうことがあると思う。
でも、それって違うよね、全然。
確かに、詩を書くのも読むのも、孤独な作業だと思うけれど、実際声に出して誰かに聞いてもらうというときに、与える気になっていたらダメだなと思う。
個人的な話だけど、楽しませるとか、うーん、どうしてもしっくりこない。
やる場所でいままで誰がなにをやってきたか、とか、聞いてくれる人が、どんな人なのか、
とか、読む詩がどんなものなのか、それがどんなものであっても、自分でできることなんて、ほんとうに小さい小さいものだ。
やらせてもらってる、とにかく、そう思った。
ずっとなにかしらしていると、そういうことをすぐ忘れる。
わたしは、やらせてもらっていて、たたせてもらっていて、よませてもらっていて、
それに、すくなくとも応えていくきもちでいなきゃいけないってことだ。
それが+でも-でも。
ぶっこわしてやる、でも、つたえよう、でも、その中身はいろいろにかわるけれど、
応えるってことが必要なんだと思う。
静岡でそれができたかはわからないけれど、
そういう気持ちはたくさんもらったし、本当にありがたいことだと思う。

いままでは、ただ読んでいけばいいと思っていて、いまもそうなんだけれど、
一緒に誰かと何かをやっていくことが絶対に必要なんだということを思った気がする。
コラボレーション的なことも、いつかやれたらとも思いました。


弓さん、河井さん、ギャラリーのひとたち、見てくれたひとたち、一緒に読んでくれたワニラとキキさん、ほんとうにありがとうございました。
また、しましょうねー。